日韓併合100年周年における菅首相の謝罪声明に断固反対します。
日本創新党 山田宏
日韓併合100年にあたるこの夏、菅直人首相が、新たな謝罪談話を発表する準備を進めています。日本創新党に寄せられた情報によると、つい先日、外務省首脳が非公式の場で、「何らかの談話は必ず出す」と発言しました。
国民的な支持を失った首相が、国民的な議論を経ることなく、自国の歴史を断罪するような談話を発表することを許すわけにはいきません。それが将来に大きな禍根を残すことは、いまだに歴代政権の歴史認識を縛っている村山談話をみても明らかです。
しかも予想される「菅談話」は、以下に詳述するように、村山談話でさえ踏み込まなかった個人補償の問題まで蒸し返そうとしているのです。
自国の歴史を、誇りを持って次世代に伝えられない民族は、いずれ滅びます。
そこで私たち日本創新党は、亡国的な「菅談話」を阻止するための国民運動を起こし、その先頭に立って行動することを決めました。同時に、この行動をもって、参議院選挙後の日本創新党の、新たな活動の一歩にしたいと考えています。
▼▼ 歴史の歪曲を許しません
1910年8月22日に調印され、同月29日に発効した「韓国併合ニ関スル条約」(日韓併合条約)により、朝鮮半島は35年間にわたって日本の統治下に置かれました。この併合条約について、韓国の学者やマスコミは「違法であり無効である」との主張を展開、日韓併合100年を機に、日本政府に新たな謝罪声明を出すよう求める機運が高まっています。
水面下で準備が進められている「菅談話」の発表は、こうした韓国側の情勢と無関係ではありません。菅首相はアジア重視の外交路線を標榜しており、談話の中で「日韓併合は違法であった」と、韓国側の主張を鵜呑みにする可能性もあるのです。
しかも「菅談話」により、1965年調印の日韓基本条約で完全に解決済みとされた個人補償問題が、蒸し返される恐れもあります。仙谷由人官房長官は個人補償問題について、「法律的に正当性があると言って、それだけで済むのか」と述べ、検討する方針を明らかにしました。
このような談話が発表されれば、韓国内から際限なく個人補償が請求されるようになるのは、火を見るより明らかです。証拠のない「従軍慰安婦強制連行」などに対しても、莫大な補償が求められることでしょう。
▼▼ 日韓併合は歴史の必然でした
言うまでもなく日韓併合条約は、当時の国際法に照らして、合法かつ有効に発効しました。そのことは、2001年の「韓国併合再検討国際会議」で韓国側が主張した「違法論」が、英米の専門家から全くと言っていいほど受け入れられなかったことでも明らかです。会議の中で国際法専門のJ・クロフォード英ケンブリッジ大学教授は、こう述べました。
「自分で生きていけない国について、周辺の国が国際的秩序の観点からその国を取り込むということは当時よくあったことで、日韓併合条約は国際法上は不法なものではなかった」(2001年11月27日付産経新聞より抜粋)
クロフォード教授が指摘するように、当時の李氏朝鮮に、自力で国家を近代化させ、独立を維持する力はありませんでした。事実、南下政策をとる帝政ロシアは、朝鮮半島への政治的影響力を徐々に強めていました。
一方、明治維新により近代国家の道を歩みはじめた日本にとって、朝鮮半島から他国の影響力を排除し、政治や社会を安定させなければ、自国の安全保障は成り立ちません。最初は李氏朝鮮が独自に改革することを期待しましたが、それが実現しなかったため、最終的に日韓併合へと進んでいったのです。また、当時は韓国側の有力政治団体からも、対等な形での合併を求める声が上がっており、日韓併合は必ずしも日本の都合だけを考えた一方的なものではありませんでした。
併合後も日本は、朝鮮半島を、欧米列強が彼らの植民地に対して行ったような、搾取と隷属の対象とは見なしませんでした。莫大な投資をしてインフラを整備するとともに、教育の普及に努め、社会の諸制度を近代化させていきました。その間、住民の地位向上も積極的に図られています。日本に移住すれば選挙権が与えられ、政治家、役人、軍人になる道も開かれていました。実際、官公庁の高官や軍の士官、将官になった朝鮮半島出身者も複数います。ソウルには1924年、帝国大学としては6番目の京城帝国大学が設立されました。
▼▼ 安易な謝罪は友好を妨げます
もっとも、統治時代を通じて日韓の経済的な格差はなかなか縮まらず、民衆レベルでは様々な差別がなされたであろうことを、認めないわけにはいきません。日本が朝鮮半島の独自の文化、慣習に理解を示さず、破壊するようなことがあったのも事実です。こうした負の部分を直視し、次世代の教訓とすることに、私たちは後ろ向きであってはなりません。
しかし同時に、当時の国際情勢と価値観とを踏まえ、先人たちがなぜ日韓併合の道を選ばざるをえなかったのか、統治時代にどのような政治を行ったのか、その目的を正しく理解し、次世代に伝えていかなければなりません。「日韓併合は違法であった」などという歴史歪曲を、決して認めてはならないのです。
考えてみてください。
日本の歴代政権はこれまで、外交摩擦を避けたい一心で中国や韓国に妥協し、いまだ評価の定まらない歴史問題で謝罪を繰り返してきました。しかし謝罪により、真の友好関係が築けたでしょうか。むしろ謝罪のたびごとに、日本には嫌中・嫌韓感情が、中国や韓国には反日感情が、鬱積していったのではないでしょうか。
史実を覆い隠した上に築かれる友好など、砂の器のように脆いものです。真に友好をのぞむのであれば、たとえ一時的に相手国から反発を受けようとも、史実に基づき、正々堂々と日本の立場を主張すべきなのです。
しかし、左翼色の強い菅直人政権が、韓国に迎合する道を選ぶことはほぼ確実です。現に韓国内では、予想される「菅談話」が、韓国側の主張を大きく取り入れたものになるだろうとの見方が広まっています。
今、まさに私たちの目の前で、歴史が大きく歪められようとしているのです。そのツケは、取り返しのつかない重荷となって、私たちの子供や孫の世代に、のしかかっていくことでしょう。
▼▼ 今こそ行動するときです
日本創新党は、「子供にツケを回さない!」をキャッチフレーズに掲げ、先の参議院選挙を戦いました。議席を得ることができませんでしたが、比例区で50万票、選挙区で20万票以上の得票をいただいたことを、私たちは、重く受けとめています。
結党からわずか2カ月余り、マスコミでは諸派扱いという厳しいハンディを課せられた選挙戦の中で、延べ70万人もの有権者が日本創新党の理念に賛同し、一票を投じてくれたのです。この貴重な70万票を大きな支えに、日本創新党は健全な保守としての責務を果たしていく決意です。
まずその一歩が、「菅談話」を阻止する国民運動です。
しかし時間は迫っています。私たちは、直ちに「菅談話」に危機感を抱いている国民各界各層と力を合わせて、「謝罪談話」の阻止に向けて立ち上がりたいと思います。
繰り返します。
歴史を歪め、次世代に重荷を背負わす「菅談話」を許してはなりません。今こそ保守は、速やかに行動すべきときです。