保守派が集まった「新党」がどのように合流して分党して、また「新党」をつくったのでしょう

地方首長や地方議員で設立した新党「日本創新党」

新党ブームではたくさんの「○△新党」「新党○△」といったたくさん登場しました。いつも思うのが「新党」を立ち上げて政党名を「新党○△」とつけてしまったら、3年4年と経っても「新党」がつくなんておかしくない?!ということです。新党○△はそろそろ止めにしていただきたいような気持ちもありますが、新たに政党を作ると少しでも覚えられる政党名でそして旬な感じが欲しいのだと思います。

政党交付金制度の関係もあるからなのでしょうか。年末になるとやたらと駆け込み需要とも取れてしまう新党騒動が持ち上がってきます。政党同士が合流する時にも、お互い自分達の所属している政党名を少しでも残したいと、政党名を決めるのにも難航したり・・。そんなことでは政策など一致するはずもないのではないか?!と思ってしまうほど、合流するとかいやしないとか。はたまた別の政党では内輪モメ状態のようで、分裂騒ぎなどもあります。どうしてこんな内輪もめ状態になってしまうのか不思議なところですが、やはり政治家を志す時点で基本的にある程度オシの強い人間ではないかとも思えます。政治家の親から生まれて政治に興味を元々はもっていなくても、周囲の環境がそうさせるのでしょうか。「父の後を継いで!」と選挙に出てくるのもすっかりお馴染みの光景になっています。

決めた!政治家になるぞ~

どんな思いをもって政治家になったのか!!と熱く語る政治家の方々がいらっしゃいますが、政策や理念がなく政治家になっている人も残念ながらいるような気がします。名前にネームバリューがある人を、参議院へ出馬するように促したり、知名度があれば当然ながらマスコミからも注目を集めるのはもちろんのこと、お金がかかる選挙活動をしなくても得票が見込まれるからです。いわば客寄せパンダ的に利用しようと思っているのだとも有権者側からすると思ってしまいますが、それにのっかって選挙に出馬する人たちの多いことにも驚きます。やはり政治家って名誉職じゃないよね?!と突っ込みいれたくなりますが、実際そのようになってしまっているケースも見受けられます。

オリンピックでメダルを取って政治家になるという方法もありますが、まずオリンピックでメダリストにならなくてはいけないので、かなりハードルが高くなってしまいます。オリンピックに出場できる時点でもすごいことなのに、おまけにメダリストになるわけですから、メダリストを目指すよりも他の方法で政治家になる道を探したほうがよさそうです。

親の地盤を受け継ぐ

これは親が政治家の場合、比較的簡単に道が開けるルートになります。小泉純一郎さんもその息子さんも、安倍晋三さん、麻生太郎さん、鳩山さん、小沢一郎さん、中川昭一さん、中曽根弘文さん、河野太郎さん、小渕優子さんなどたくさんの世襲議員の方々がいらっしゃいます。

親の地盤を受け継いで政治の道へ進むには、大学を卒業してからどこかの企業へ入社します。もちろん入社した企業にずっと定年まで働き続けることなどは絶対にありません。企業でお預かりしてもらうような感じで、ゆくゆくは退職して地盤を受け継ぐために社会勉強のために入社しますよ~という感じでしょう。

預かる企業側としても、政治家の子弟ならばぜひどうぞ。と採用試験で落とすことなどまずありません。5年未満ぐらい社会経験のために、企業で働いてから退職します。どんなタイミングで退職するかは、その時のタイミングだと思いますが、親が引退表明する前に退職してこんどは秘書として親の近くで働きます。そこで有力な有権者などにしっかり顔つなぎをして、着々と地盤を受け継ぐ準備をしていきます。急な不幸があった場合には悠長なことは言っていられないので、早々に退職してすぐに選挙に出馬する準備に備えなくてはいけません。急な出馬の場合は選挙準備も急ピッチで進めなくてはならなくなるので、スムーズに地盤を受け継ぎたいと思えば社会経験の勤め人の経験はそこそこに、さっさと退職してすぐに秘書になり地盤を受け継ぐ準備にとりかかることもあります。

親が政治家の場合には、きっちりとそして手堅く親の地盤をしっかりと固めることが最優先課題になりますが、地盤をもたない人が政治家になるには、どんな道を進めばいいのでしょう。お婿さんに入るという方法もありですね。但しお婿さんになるには、そう簡単にはなれないところが難しいところです。

官僚になってから政治家へ

かつては官僚になって官僚の中で出世して事務次官を経験して選挙に出ないか?の声を待つ。という方法が世襲ではなく政治家になるための王道ルートでもありました。小泉チルドレンとして有名になった片山さつきさんなども、女性で初の大蔵省主計局主計官になって、郵政民営化のときに自民党議員として出馬して議員になりました。片山さつきさんが選挙に出たとき、郵政民営化に反対して公認をもらえなかった城内実さんも、政治家になるまえは外務官僚でした。

亀井静香さんも警察官僚から政治家で、町村信孝さんも通産官僚から政治家。それにしてもまだまだたくさん官僚から政治家になっている方々が多いので、官僚から政治家になるのもやはり政治家へ着実な道であることは間違いありません。

松下政経塾に入って政治家へ

松下政経塾を経て政治家になる道もあります。松下政経塾の第一期生が当選したのは1986年の第38回総選挙で逢沢一郎さんが一番最初の政治家ですが、この方は父親も衆議院議員で祖父も衆議院議員なので政治家としては三世議員でもあります。民主党が政権のときに総理大臣になった野田佳彦さんも松下政経塾の第一期です。松下政経塾を卒熟してから、53名の国会議員を輩出しているので松下政経塾というのもひとつの選択肢になるでしょう。

いきなり国政選挙にでるのは難しいかな~と思うのであれば、区市町村の議員になってからでも大丈夫です。市長選や知事選に出馬する道もあります。地方首長を経て実績をバックに、衆議院や参議院選挙へ出馬されるかたもいらっしゃいますし、既成政党じゃだめだ!と新党を立ち上げる方もいらっしゃいます。そんな政党をご紹介しましょう。

日本創新党

「日本創新党」は現職・元職の地方首長・地方議員を中心として平成22年(2010年)4月に結成された政党です。こちらの政党もお約束の「新党」が入っていますが「大化改新」「明治維新」にならって『根こそぎ改革するぞー』を目指して「平成創新」として命名された政党です。どんな人たちが党を作ったのか?!というと、国会議員たちではありません。国政への進出を目指しながら、現職や元職の『地方議員』や『地方首長』を中心にしての結党でした。

日本創新党の代表・代表幹事を務めたのは、元杉並区長の山田宏さんと元横浜市長の中田宏さんです。政策委員長には、元山形県知事の齋藤弘さんと元銚子市長の岡野俊昭さん。地方議員会長には杉並区議の松浦芳子さん、組織委員長には荒川区議の小坂英二さんでした。党の中枢を占めていたのは松下政経塾の出身者達ということもあって、保守色が強い政党だったことから政党の主張や政策などは新保守主義的な色彩が強かったため、日本創新党に対して地方分権政策を期待していた他の地方首長から、保守的イデオロギーが前面にでているスタンスはどうなんだ?!といった批判が寄せられたこともありました。

日本創新党の結党

日本創新党の母体となったのは「よい国つくろう!日本志民会議」です。平成22年4月18日に、「保守系」の地方首長と地方議員たちによっての結成となりました。結成記者会見の場では、26名の現職や元職地方首長が「応援主張連合」となりました。そこに名前があがったのは、埼玉県知事の上田清司埼玉県知事、神奈川県知事の松沢成文、名古屋市長の河村たかしなどです。そして4月25日にはさらに増え47名の現職や元職地方議員が政策賛同者として発表されました。

政策賛同者や応援首長として名前は発表されてはいましたが、その多くの人たちは日本創新党に入党しないで、外部から政策面で連携するというスタンスをとりました。そして応援首長や政策賛同者のほとんどは、政令指定都市・中核市・特例市といった都市部であったり三大都市圏内の地方自治体に所属していたため、地方部からの支援者は少数に留まりました。

政策と党としての主張

日本創新党の党首に就任したのは、元杉並区長の山田宏ですが、松下政経塾の第2期生で保守派です。どれぐらい保守派といえば、政治信条の部分では、石原慎太郎氏にとても近いといえばお分かりだと思いますが、教育問題や歴史認識問題でもとても積極的な行動そして発言をしています。代表幹事の座についたのは、元横浜市長の中田宏ですが山田宏元杉並区長と同じく、こちらも松下政経塾第10期生です。山田宏元杉並区長との共通点はそれだけではなく、日本新党の結党に参加しているという共通点もあります。

日本新党は、新党ブームの火付け役にもなったほどですが日本新党結党に加わったほかの議員では、他に元首相で第1期生の野田佳彦、山田宏と同期生の第2期生長浜博行、第3期生樽床伸二、第8期生前原誠司などもいます。

話がそれてしまいましたが、保守色が大変強い地方議員や地方首長によって日本創新党のメンバーが構成されているので、政策色などは「新保守主義」そして「地方分権」が日本創新党の政策の柱となっていました。

憲法

  • 復古的改憲論でもある、日本国憲法を「占領基本法」とみなして否定します。伝統的価値観に立脚した自主検討を早期に制定する。
  • 国家元首を天皇と明確に位置づけをして、自衛隊を「日本国軍」として改組する。
  • 「女系天皇」「外国人参政権」「選択的夫婦別姓」「人権擁護法案」に反対する。

財政

  • 地方公務員・国家公務員の数を大幅削減する。また地方議員の数も大幅削減し、国会議員の定数を半減させる。
  • 消費税を引き上げ、引き上げた分は社会保障制度と地方財政の維持に宛てる。
  • 民間事業者を保護するために、法人税と相続税を大幅に引き下げ、経済成長と雇用の確保を図る。
  • フラット税制を目指し、累進課税を廃する。(国民の意欲と自由を奪うため)

地方分権

  • 道州制の導入と、地方へ大幅な権限と財政移譲を行う。
  • 地方の声を国政に反映することを目指すため、地方首長が参議院議員を兼任できるよう法改正する。

社会保障と医療

  • 混合心療の解禁することで、多用なニーズに応じた医療を可能にする。
  • 生活保護の支給額を減額する。そして生活保護受給者には、居住や職業選択の自由といった私権を一部制限する。
  • 少子化対策には、若年結婚と若年出産をしやすいような経済的な支援を行う。
  • 医療費の抑制のために、予防医療と健康増進医療を強化することで、健康の増進を図る。

教育

  • 愛国心を育むため、初等教育での道徳教育と歴史教育を強化する。
  • 子供手当てを廃止。所得制限つきのクーポン制度へ切り替える。
  • 高等学校卒業後に社会貢献活動を義務化する。(自衛隊・警察・医療・介護・農林水産業など)
  • 教育レベルの向上と教員数の削減を図るため、民間企業に英語・理科などの教科指導を委託する。

経済と雇用

  • 「経済的開国」を目指すため、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)FTA(自由貿易協定)を国益を守りながら戦略的に推進する。
  • 雇用の流動化を促すため、非正規雇用に関する規制を撤廃し、法律上の努力義務として同一労働同一賃金を目指す。
  • 経済の活性化を図るため、企業減税と規制緩和を同時に行う。
  • 小型原発を開発したり原子力技術の発展に努めつつ、代替エネルギーの研究を進める。

外交と防衛

  • 国家機密保護法(スパイ防止法)を即時制定するとともに、インテリジェンス組織を創設。
  • 外交の基軸は日米同盟ながらも、自由と平和を尊重する諸外国とも関係を深める。
  • 集団的自衛権の行使を可能にするため、憲法解釈の変更する。そして集団的自衛権の行使の範囲を法律で定める。